rinkosan

ayacco撮影

その後スライドを使った写真上映が始まる。
虫の音・空気の音・風・繰り返されるゆるゆるとしたmusicの中、写真が倫子さんにより変えられる。そのスライドの音がカメラのシャッターのように鳴る。
こんな世界にいたら、カメラ撮るときわくわくしてきっと楽しいやろうな。
と思っていると、敏子さんが「ずっとこのまま?解説は言ったりしないの?」
そこから倫子さんの淡々とした柔らかな関西弁の解説も始まる。

ぞうさんの写真では
「やっぱ足丸いねんなとおもって・・・」
蓑虫の写真では
「トイレからでたらぶら下がってたんです。それで写真撮って。・・・次見たらトイレに落ちてた。すくってあげたけど・・」
蛇の写真では
「富士山車でのぼっている途中で、いたんです。で、きれいやなと思って。撮った後、ふみつけられるなと思って山の方にのけました」
植物の写真では
「普段だったら絶対気持ち悪って思うんだろうけど、カメラ構えていると、きれいやな、て思えるんです。」
塀の先を二本足で立って覗いている格好のカンガルーの写真では
「なんか、この人ずっとこうしてはったんです」
クラゲの写真では
「クラゲ好きなんです」
などなど・・・・

「きれいやな、と思って」

倫子さんのマイクから聞こえるゆるゆるとしたあの写真の中にある不思議な浮遊感の世界の口調で、一番この答えがいっぱい出た。